北海道・札幌・ススキノの今

【鹿追】台湾・台中市にある僑泰高級中学（高校）の生徒たちが、夏の研修旅行で十勝管内鹿追町に滞在している。８月下旬までの３週間余り、日本語を学び、川の観察やカヌーを楽しみ、北海道の豊かな自然に触れる。北海道観光連盟によると台湾の高校が長期間、１カ所で研修を行うのは道内では初めて。関係者はこれを機に一層の受け入れ増を目指す。

　鹿追を訪れているのは同高の一－三年生三十三人と引率の陳正哲教諭。生徒たちは選択科目で日本語を学んでおり、簡単な会話なら理解可能だ。

　鹿追入りして十日目の七日、宿泊する然別湖のホテルの会議室。日本人講師による日本語の授業が行われていた。クロスワードパズルを使い、単語を覚えた。

　簡嘉慧さん（１７）は「日本のドラマや音楽に興味がある。ＫＡＴ－ＴＵＮ（カトゥーン）が好き」と日本語に関心を持つ理由を語る。夏休み中の鹿追高の協力で同高パソコン教室も借り、計五十時間の日本語授業が行われる。

　自然体験は、然別湖にある自然ガイドの会社、北海道ネイチャーセンターが担当。スタッフの説明を聞き然別湖でカヌーに乗った蘇育群さん（１７）は「初めて乗った。自分でこぐのは楽しい」。十勝管内も観光し、帯広市の八千代牧場では焼き肉をほおばった。

　研修旅行を誘致した同センター社長で然別湖ホテル福原の坂本昌彦支配人は「涼しくて自然豊かな北海道への関心は高い。プログラムを充実させ受け入れを広げたい」と意気込んでいる。
(北海道新聞　引用)