北海道・札幌・ススキノの今

南米ペルー沿岸で十六日（日本時間）に発生した大地震の影響で、気象庁は十七日午前、日高管内・浦河で最大二○センチの津波を観測したと発表した。

　気象庁によると、十七日午前五時二十三分に岩手県の宮古で微弱な津波の第一波を観測。その後、一○センチの最大波に到達した。道内では、午前五時三十四分に十勝管内広尾町・十勝港に微弱な第一波が到達し、午前八時二十分には日高管内・浦河で二○センチの国内最大波を観測した。

　釧路、根室、十勝港の各観測点での最大波は、いずれも一○センチ。それ以外の太平洋沿岸でも潮位の変化はあったが、被害は確認されていない。気象庁は同日午後一時、津波注意報を全面解除した。

　浦河町では午前二時すぎから、消防署と消防団が海岸沿いの民家に注意を呼びかけて回った。釧路管内浜中町は職員全員を集めて対策本部を設置、避難所には住民三人が自主避難した。

　釧路市は災害警戒本部を設置して職員八十六人が夜通しで警戒にあたったが、異常を知らせる情報は入っていない。根室市も特に混乱はなく、花咲港では六十隻のサンマ漁船が通常通り、水揚げを行った。

　十勝港では、漁業者は津波を避けるために港外へ漁船を出すなどの対応に追われた。広尾町は広報車などで釣り人やサーファーに海から離れるよう呼びかけたが、秋サケ釣りシーズンたけなわとあって、津波到達予想時刻でも海岸線には多数の釣り人がいた。

　気象庁は津波到達後、半日程度は潮位の変化が続く恐れがあるとして、海水浴や釣り、海中での作業を控えるよう呼びかけている。

(北海道新聞　引用)